うみをすすむ

0歳10ヶ月、網膜芽細胞腫(レティノブラストーマ)という目の小児がんで右目を摘出した息子との日々のこと。病気と向き合う記録。

病気と日々

10歳 義眼が入らなくなった② 手術の検討

<手術の検討> 本格的に義眼が入らなくなり手術の検討の話が具体的に出てくるようになって 最初に出たのは「義眼台の入れ替え」 一番最初の手術、眼球摘出時の段階から「義眼台の入れ替え」はあるかもしれない、という話は眼科、小児科共にあって頭の片隅で…

10歳 義眼が入らなくなった①

このブログを書くのもいつぶりだろうという感じです。コロナ禍に入り、余裕がなかったのも一つ大きくありますが、何かあったとしても息子はもうだいぶ大きくなって自分自身の世界ができつつある。親としてこういった形で介入する時期は過ぎたと思っていて書…

まもりがめの会 旅するお話会

小児の義眼の会の運営に携わっているのですが 先日あった関東の会に参加してきました。私が代表とこの会を作ろうと思ったきっかけの一つに 「垣根を無くすこと」があります。垣根。 小児ガンのひとつである網膜芽細胞腫は家族の会があって、少ないとはいえ義…

5年目の今日

五年前のクリスマスの日。 子守にきてくれていた母が残した 「目がきになる」という言葉 私もひっかかって、夜、検索をしてまわって。そうして出てきた「目の癌」は息子の目とそっくりで。 入ってくる言葉は想像を超えたものばかりで胸がドキドキして、帰宅…

小児の義眼の会を立ち上げました。

小児の義眼の会「まもりがめの会」を立ち上げました。 mamorigamenokai.wixsite.com 作ろうと話がでて、具体的になったのが昨年のことでした。 あればいいのになとは考えていたんですが、当事者が未就学児である私は動く事があまりできません。自分の体のこ…

義眼がはずれて大変だったこと(3)

子供たちへの話が終わり 親への説明は懇談会で、ということになりました。年長クラスはお泊まり保育をはじめ、大きな行事が多く元々この時期に懇談会を開く予定だったようで それを少しだけ早めるという判断を園側がしてくださったのです。 親へはどう説明す…

義眼がはずれて大変だったこと(2)

義眼がはずれる事態があってからすぐの週明けに まず子供達にお話することになりました。 marmom.hatenablog.com ただ日にちはなく どう説明するのか早く決めないといけない嘘なく、分かりやすく伝えるにはどうしたらいいか 悩んだ末に紙芝居を作ることにし…

義眼がはずれて大変だったこと(1)

実は先月大事件?がおこって つい先日まで対応にいろいろ奔走していました。 お迎え前にスーパーに寄っていたら 息子と同級生の子がととととーっと駆け寄ってきて 「○○くん、目取れちゃったんだよ〜!」って (事情を知らない子です)ええええええええ!!!…

外来 2018.3月(記録)とアンケート

「義眼での入園・登園アンケートのお願い」に回答ありがとうございます。子供の、しかも入園しているという義眼人口を考えると、想定していた以上の数の回答を頂いていて。 本当に感謝です!考えたら今迄こういったアンケートはなかったんですよね。 皆様の…

もうすぐ

5年間近です。癌は寛解、大丈夫かなっていう目安が5年。最後の一年です。 病気が分かったのが26日今日27日は目が回るほどの検査だった日。クリスマスから年末はもうどうしても忘れられない時間です。 発見してくれたおばあちゃんが来てくれたことも、すやす…

義眼に気付かれた!

朝のみ通園バスを使用しているのですが 先月、先々月、どうも朝、目がかゆいことが多かったようで はじめてバスの中で義眼がまわってしまいました。義眼は日常・運動などではまったくこういう心配はないんですが、コンタクトと同じで入れてるだけなので「こ…

ヘアドネーション

ヘアドネーションをすることにしました。 名前の通り、髪の毛の寄付です。 寄付された髪の毛はヘアウィッグ、つまりかつらになります。 網膜芽細胞腫も抗がん剤の治療をする可能性は高く治療の過程で髪の毛が抜ける子も多いです。この病気をはじめ小児がんで…

出会い

先日このブログをきっかけにやりとりをするようになって「坊ちゃんに会いたい」と私達のところへ遠くから会いにきてくれた方がいました。 1歳の娘さんとご家族です。 娘さんはちょうど息子と同じくらいの時期、年齢に病気が分かって。 お父さんがメールをし…

義眼づくり<二つ目の義眼の準備へ>

義眼師さんと相談して息子の二つ目の義眼づくりの準備をすることになりました。 今の義眼は概ね満足しているし自然です。 周りから何かを言われることはほぼありません。 (子供同士だとやっぱり「寄り目だね」なんて言われてることかはあるんです。子供は率…

三歳児検診

三歳児検診が終わりました。 就学前の行政の検診はこれで終わり。 大きくなったなぁ。 今回家でやる視力検査の紙が入っていてやってみたところ うん、ちゃんと左目見えてるみたい。 正式な検査でないので分かりませんがちゃんと見えてるんだね。あと、分かっ…

新しい保育園で預けたものと義眼の説明

乳児園から上がって、2回目の入園して一ヶ月。 人数のかなり多い大きな園になってどうなるかなと思いましたが本人はいたって楽しそう。 前の保育園の担任が持ち上がりで担任になったのも大きいです。 クラスも多くて新しい保育士さんの可能性もあったのです…

義眼での運動や水泳

「あたらしい園」のことで色々なご意見をいただきました。 参考にさせてもらって自分なりに考えをまとめて 園に提出することができました。本当にありがとうございます!きっと同じことで悩む方もいらっしゃると思うので こちらにも記録しておきます 体操・…

あたらしい園

息子が4月から姉妹保育園にあがることになりました。今までと違って習い事のようなことも力を入れている園で、かつクラスも多いマンモス園になります。保育士さんと義眼について相談しなければならないことがあって、特に直近で必要なのが◯体操教室マット運…

最近の坊

坊はもうすぐ3歳。 大きくなりました。体格も同じ3歳の中では大きめです。 ひとり遊びが割と好きで パズルや文字が大好き。 あまりの熱中、集中力でちょっと心配もするくらいだったけど 保育園ではお友達とコミュニケーションもとっている模様。 陽気でよ…

かわいそう という言葉

手術後すぐに書いていたけれど衝動的に書いてしまったので公開していなかった文章です。 最近同じ病気を患って成人間近の方の文章を読んで同じ感じ方をしているんだなと。 今あえて公開することにしました。 あの日以来「かわいそう」という言葉を使わなくな…

あれから一年

息子の病気が分かってから一年が経ちました。正直12月は心が落ち着かなくそわそわしていました。また何かあるんじゃないのか私にとっては12月という月はそんな季節になってしまったのかもしれません。 病気を宣告された日、 目を手術して神様に返した日記念…

だるまのおはなし

息子の病気が分かる一日前 友人のお店から連れ帰ったものがありました。 そのお店は雑貨をはじめ日本全国の民芸品などをセレクトして扱っているのですが どうしても気になって購入したのが「松川だるま」でした。仙台張り子のだるまで青色のちょっと珍しいだ…

網膜芽細胞腫 啓発週間

Facebookで「網膜芽細胞腫啓発週間」という記事が目にとまりました。 子供さんが両眼性網膜芽細胞腫と分かって一年経ったその日から一週間。それを家族の「網膜芽細胞腫啓発週間」としてそれまでの経験と病気の概要を投稿されていました。 めぐりめぐって現…

一歳半検診

一歳半検診がおわりました。本当は行きたくなかった検診。 10ヶ月の少し前。斜視が出ていたことさえも見つけてもらえなかった。 (まわりの人は直近で検診があるからと斜視じゃない?というのは控えていたそう。)あの時に分かっていたら状況は変わってい…

めめ変だよ

少し前のこと。近所の男の子(5歳)にこんにちは!と声をかけたある日「どうしたの〜 目が変だよ?」 と。もちろん息子を指してです。一瞬え!? となってしまって。 義眼になって調整を繰り返してから大人に何か言われることはほぼなくなりました。 実際状…

義眼に気づいた!?

1歳になり成長がめまぐるしい息子。 日々進化しているのですが、最近どうも義眼の存在に気づいたっぽいのです。 目をダイレクトに触ろうとしている!! あちゃー どういうきっかけでか分からないですが 触れると分かってしまったようで。取ってしまったりす…

保育園と目のこと(2)

保育園に入園しました。 慣らし保育を経て2週間ほど。 既に3回ほどずれましたが、なんと一度も呼び出されることもなく! 保育士さんがはめはずしの対応してくださっています。 感謝しかないです。今日は白目になったそうで びっくりしませんでしたか? と…

大人になったら

お花見の会で友人が 僕の先輩に同じ病気の人がいたんだ という話をしてくれました。大学で知り合い、何故か卒業後、出会って5年目ぐらいに食事の席でいきなりカミングアウトされたとか。 「おれ実は片目見えてないんだー」とさらっと。そして義眼も取り外し…

4月

新年度 あの日から3ヶ月経ったんだなと不思議な気持ちです。明日から息子は保育園に行きます じっくり話、そして説明をして保育士の皆さんが前向きに協力してくださることになりました。 一人で抱え込まないでいいよ。私達と一緒に成長を見守っていきましょ…

義眼台と義眼床

先日のすくすく交流会で一番驚いたのは「義眼台」が入っている人の方が少数だったということ! 驚きすぎて挙動不振になってしまいました(笑) 手術時に「こういったボールを義眼台としていれますから」とさらっと説明があったのですが みんな必ず入れるもの…